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国内外のスマホゲーム市場の分析や最新情報を発信するメディアです。著者は港区のスマホゲーム会社勤務中。

日本とアメリカのモバイルゲーム市場をざっくり比較してみた!

こんばんは。まえすけです。

 

そういえば世界の人気ゲームアプリランキング(http://social-game.hatenablog.com/entry/2016/06/03/165953)については取り上げてましたが、世界のモバイルゲーム市場については取り上げていなかったですね。

というわけでゲーム市場に関する記事第一弾です。

 

米国の調査会社EEDARが公表したモバイルゲーム市場の統計データによると、2015年のモバイルゲームの市場規模は世界で250億ドルに増加し、プレイヤー人口は15億人にも及ぶことがわかりました。

 

市場規模の順位は下記の通りです。

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 第1位 北米の54.1億ドル(約6500億円)

 第2位 日本が51.6億ドル(約6200億円)

 第3位 中国が50.1億ドル(約6000億円)

 第4位 韓国が13.7億ドル(約1600億円)

 

 日本のプレイヤー人口(4580万)は、中国の約8分の1、北米の3分の1にもかかわらず、市場規模で2位となっているところが非常に興味深いところです。

 

そこで今回は、市場規模第1位の北米、特にアメリカと、第2位の日本をざっくりと比較したいと思います。

 

スマホアプリの市場データと分析ツールを提供する調査会社「App Annie」の資料を用いて、
①ダウンロード数
②ダウンロードあたりの収益
③ゲームアプリの収益シェア
を比較していきます。

 

①ダウンロード数  

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            (赤色が日本、青色がアメリカ)

・2015年度、ゲームアプリダウンロード数において、米国が日本の約5倍となっている
・日本、アメリカともにダウンロード数の増加ペースにほぼ変化はない
・つまり、ダウンロード数が増えない中、新作ゲームの市場参入が続いているため、ゲーム市場は熾烈な環境となっている

 

②ダウンロードあたりの収益

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             (赤色が日本、青色がアメリカ)

・日本のモバイルゲーム市場は2014年、2015年ともに全体的な収益が米国を上回る

・日本がよりマネタイズ(特にユーザー1人あたりの収益性)の面ではるかに強力であることを示している

・総ダウンロード数は前年とさほど変わらないものの、モバイルゲームの収益は2014~2015年に25%増え、2013年と比べれば約150%増加している

 

③ゲームアプリの収益シェア

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    (白色が11位以下のゲーム、青色がトップ10のゲーム)

・2015年、全収益の約50%を収益トップ10以内のアプリが占めた
・日本ではモバイルゲームの収益は米国と比べて上位ゲームに集中している

 

 

まとめ

・日本におけるモバイルゲーム収益は増加傾向で、ダウンロードごとのマネタイズは米国よりもはるかに高くなっている

・日本におけるモバイルゲーム収益は上位のゲームに大きく集中しており、2015年には全ゲームの収益のほぼ50%をトップ10ゲームが占めた。

・日本は成功によって得られる利益が特に高い地域となっている