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今後はドイツが牽引!ヨーロッパ主要4カ国(イギリス、ドイツ、フランス、イタリア)のモバイルゲーム市場調査

株式会社サイバーエージェントと株式会社シード・プランニング デジタルインファクトが共同で行なったヨーロッパ主要4カ国(イギリス、ドイツ、フランス、イタリア)のモバイルゲームの市場動向調査を参考に本記事を作成しています。

 

ビジネスモデル(アプリ内課金・広告)、国別特徴という観点からヨーロッパ主要4カ国のモバイルゲーム市場の成長性を見ていきます。調査の期間と予測は2014年~2020年となっています。

 

【1】ヨーロッパ主要4カ国のビジネスモデル

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スマートフォンの普及に合わせてF2Pモデルを採用したグローバルヒットタイトルが大流行し、さらにアプリ内課金を採用したゲームの課金需要が増加したことで市場は急拡大中。

・ビジネスモデルは、グローバル市場のトレンドと同様にフリーミアムモデル(※)を中心に市場形成されており、その比率は年々上昇傾向にある。

・モバイルゲーム向けの広告マネタイズソリューションが整備されており、中小事業者を中心に広告モデルを採用し、一定の需要規模を維持している。

フリーミアムモデル…無料のサービスを多数のユーザーに提供し、高機能または追加された特別な有償サービスによって収益を得るビジネスモデル。

 

【2】ヨーロッパ主要4カ国の国別特徴

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・ヨーロッパ主要4カ国のモバイルゲーム市場は、これまでイギリスを中心に成長を遂げ、今後はドイツが市場成長を牽引予定。

・モバイルゲームの市場規模は2015年時点で英国市場(1,272億円)、ドイツ(995億円)、フランス(793億円)、イタリア(382億円)の順となっている。

 

■イギリス
・テクノロジーの吸収が早い英国市場は、スマートフォンやクレジットカードの高い普及率を背景に、欧州で早期よりモバイルゲームの課金市場が形成され、欧州モバイルゲーム市場の成長を牽引してきた。
パズルゲームアーケードゲームなどが人気を博しており、パズルゲームやストラテジーゲームがアプリ内課金との親和性が高いといわれている。
モバイル広告市場におけるアドテクノロジーの発達も進み、モバイルゲームのマネタイズ手段として広告モデル比率が欧州主要4か国中で最も高い。

 

■ドイツ
・ドイツはイギリスと比べ、新しいテクノロジーやサービスの消費行動は保守的で、クレジットカードやスマートフォンの普及率も低い状況にある。ただ、欧州最大規模の人口と高い経済力を背景に、スマートフォンの普及に伴うゲーム全体に対する強い需要があり、欧州市場全体の市場成長をけん引していくと予想される。
・古くからPCオンラインゲームの利用が活発で、ゲーム好きのユーザーが多く存在するという土壌がある。 
Androidユーザーを中心にモバイルゲーム課金収入が急増し、Androidユーザーにおけるモバイルゲーム需要が高いシェアを占めているという独自の傾向がある。
・ストラテジーゲームが人気で、課金収入における高い割合を占めている。

 

■フランス
・国内ゲーム産業が発達しており、グローバル展開を行う大手ゲーム会社も多数存在する。
・フランスのゲームユーザーは、コンシューマーゲームRPGが支持され、キャラクター志向が強い点など、比較的日本のゲームユーザーとの類似性がみられる。
スマートフォンやクレジットカードの普及率は、イギリスに次いで高く、市場環境は整備が進んでいる。
・モバイルゲームは、男女問わず幅広く支持を得ており、特に女性のユーザー層
からはカジュアルゲームが支持を得ている。


■イタリア
・主要4か国の中では最も小さい市場で、スマートフォンの普及率が4カ国中最も低く、またクレジットカードの普及が限定的である。
・ただ、ユーザーのモバイル利用時間に占めるゲーム利用時間のシェアが高く、モバイルゲーム課金率は他の国と同様の水準にあり、グローバルヒットタイトルを中心とするカジュアルゲームやストラテジーゲーム、スポーツゲームなどが人気である。
・近年は国内にスタートアップのゲームスタジオが立ち上がるなどゲーム産業の振興も見られ、モバイルゲーム市場規模は、スマートフォンの普及や決済環境の改善により、中長期的には緩やかに成長を続けることが予想される。

 

【3】ヨーロッパ主要4カ国モバイルゲーム市場のまとめ
・欧州市場はコンシューマーゲームやPCオンラインゲームなど、本格的なゲームに対する根強い需要があり、比較的カジュアルなゲームタイトルが占めるモバイルゲームとの棲み分けが比較的明確な状況にある。
コンシューマーゲームユーザーの一部需要を取り込み市場は中長期的に成長し、
2020年の市場規模は、2015年の約1.8倍にあたる6,000億円規模に拡大と予測される。