ツムツム人気の理由を探る!ゆるやかなソーシャル性は現代社会の鏡?
電車の中で『ツムツム』をしている10代、20代女性をあなたも目にしたことがあるのではないでしょうか。
(画像:ネタとぴより引用)
Google Play 、App Store両プラットフォームの売上ランキングでトップ10に入る『ツムツム』。
(画像:Google Playより引用)
今回は、『ツムツム』が人気の理由をユーザーが「ゲームに興味を持つ」「実際にゲームをする」「継続的にゲームをする」という3段階に分けて考えていきます。
ゲームに興味を持つ前の「ゲームを知る」という点について、『ツムツム』はCMを大々的に行っていたので、今回は取り上げません。
そもそも『ツムツム』とは
(画像:Google Playより引用)
『ツムツム』はLINE株式会社が提供するスマートフォン向けのパズルゲームです。正式名称は『LINE: ディズニー ツムツム』です。ディズニーストアで販売されているぬいぐるみ「TSUM TSUM(ツムツム)」がゲームのキャラクターとして登場します。制限時間内に同じキャラクターのツム(ぬいぐるみ)を3個以上つなげると、つながったツムが消え、その個数等に応じた得点が獲得できます。ユーザーは、同じツムをたくさん長くつなげて消し、高得点を目指します。
親しみやすいキャラクターの起用で興味を持つ
ディズニーという誰もが知っているキャラクターを起用することで、キャラクターに対する抵抗はなく、ユーザーに安心感や親しみを感じさせます。
(資料:2015年の調査、MMD研究所より引用)
特に女性の場合、可愛らしいキャラクターのために、「少し、やってみようかな」とゲームに興味を持ち始めるきっかけにもなるのです。実際に、女性の「ダウンロードして遊んだことがあるゲームアプリ」の1位は『ツムツム』という結果が出ています。
シンプルかつ短時間で行える仕組みで実際にゲームをする
(画像:Google Playより引用)
『ツムツム』は同じ種類のツムを探して繋ぐだけという非常にシンプルな仕組みとなっています。また、ゲームのプレイ時間は1分と短く、隙間時間で集中して行えるというのも特徴です。この手軽さがゲームをしないユーザー層にも受け、現在6000万ダウンロードを突破しました。
飽きのこない仕組みとゆるやかなソーシャル性で継続的にゲームをする
【1】飽きのこない仕組み
①イベントが豊富
継続的なイベントと期間限定のイベントがあり、ゲーム内で用意された様々なミッションをクリアすることによって、ゲームを有利に進められるアイテムや上位レベルのツムを無料で手に入れることができます。
②キャラを集め、育成する楽しみ
(画像:Google Playより引用)
『ツムツム』では有名なディズニーのキャラクターが勢ぞろいなため、キャラクターのコレクションをする楽しみがあります。尚、キャラクターを得るためには、ゲームをプレイしたり、課金することで得られるコインでガチャを回す必要があります。
育成においてツムを強化するには2つの方法があります。
ツムをマイツムにセットし、メインで育成する方法と、同じツムを合成することでスキルレベルを上げる方法です。それぞれが違った意味でツムの強化になり、やりこむ要素となります。
【2】ゆるやかなソーシャル性
(画像:Google Playより引用)
ツムツムはモンストやパズドラとは異なり、完全に一人でのプレイです。友人と協力して同じミッションに取り組むことはありません。
ただし、LINEでつながっているリアルの友人同士で、ゲームをプレイするのに必要なハートをプレゼントできたり、友人とゲームの得点の順位を競うことができます。1人でゲームをしつつも、友人のプレイ状況を把握することができる仕組みとなっているのです。
まとめ
今回は、『ツムツム』の人気の理由について取り上げました。「女性人気が高い」、「短時間で行える」、「RPGではない」、「協力プレイがない」など売上上位にランキングされているゲームの中でも、『ツムツム』は特殊なタイプです。
そこで、ユーザーに対してゲームに興味を持たせる段階から継続的にゲームをプレイしてもらう段階までを分けて考えてみました。特殊なタイプの『ツムツム』はそれぞれの段階で何を重視し、どのような工夫があるのかが明らかとなったのではないでしょうか。
特に「ゆるやかなソーシャル性」は、付きすぎず離れすぎないという現代社会の個人と個人の心理的な距離のとり方を反映しているのかも知れませんね。